石巻出身のギタリスト、阿部保夫をもっと伝えねば。

4/26(水)に迫町公民館で行われました、宮城いきいき学園 登米栗原校の講義に行ってきました。

「ギターに親しむ」という内容でお話とギター音楽を披露させていただきました。

まずは、クラシックギターと宮城県の関係を知ってもらいたく、ギター普及に大いに関係した宮城県出身の有名人2人を取り上げました。

仙台出身の① 高橋  功(1907~2003)は医学博士で、アフリカのシュバイツァー病院でシュバイツァーと共に働き、ギター奏者、研究家としても知られています。また、パリ国際ギターコンクール審査員を務め、初期の日本ギタリスト協会名誉会長でもありました。大正13年に仙台アルモニア合奏団(マンドリン・ギター)を結成しコンサートマスターを務める。昭和2年に隔月発行の機関誌「アルモニア」を創刊、日本各地のマンドリン・ギター関係者から大いに期待され、歓迎された。「アルモニア」は海外でも知られる存在になり、送り先の一つに、イタリア シエナの「アカデミア・キジアーナ」があった。その縁で、キジアーナのアンドレス・セゴビアのギタークラスに日本から生徒を送らないかという話が来て、当時、古賀政男のギター教室で働いていて、1948年第1回全国ギターコンクールで一位を取った、石巻出身の 阿部保夫(1925~1999)が行くことになり、海外派遣ギタリスト第1号となった(1953年)。帰国後は1966年から始まったNHK教育の「NHKギター教室」の初代講師を5期に渡り担当し(私もテレビを見ていましたが、喋りにちょっとしたづーづー弁感があり、何とも親近感がありました)、日本のギター界全体の発展に大いに貢献した。

(この御二方以外にもいるのですが、)そんな訳で、ギターの普及に関して、大いに宮城県人が関係、貢献した事は明らかです。マンドリンの普及に関しても同じことが言えると思います。

宮城のギター・マンドリン愛好家の皆さん、大いにこのような事を誇っていただきたいと思います。

ギターを弾く私個人としては、阿部保夫を讃え、記念館なり、阿部保夫ギターフェスティバル、阿部保夫ギターコンクールなり、いろんな催事が、あってもいいと思うのですが、残念ながらありません。何とかしたいものですね。賛同する方がいらっしゃいましたら、私に御一報下さい。何か企画しませんか。

※「アルモニア合奏団」は昭和11年に解散とありますが、「仙台マンドリンクラブ」と名を変えて、その流れを現在に継承しているようです。素晴らしいことですね。

とまぁ、このようは話の合間に演奏した曲は、ラグリマ、禁じられた遊び、アルハンブラの思い出、影を慕いて、さくらさくら、グラナダの夢、風の又三郎(ポルトガルギター)、バラが咲いた(一部)、花祭り(アンコール)でした。

生徒の皆さん、興味を持って聴いて頂き、又、アンコールまで頂きありがとう御座いました。私も楽しく弾かさせて頂きました。

8 Comments

  1. 大場様

    公民館での講義と生演奏拝聴したかったです。

    阿部保夫さんの活躍素晴らしいです。私もテレビを見てクラシックギターを始めました。
    活躍当時の映像が息子さんのホームページ、「阿部ギター研究所」から見れました。アントニオ古賀さんも懐かしかったですよ!

    http://abe-guitar.com/index.html

    お名前をクリックするとプロフィールや出版物のことなどが詳しく書かれています。ご自身で編曲された楽譜も無料で公開しています。

    親子の二重奏は必見でしょう!ギターの音色は今聞いてもきれいです。さすがセゴビアのタッチです。
    晩年は伊豆で過ごされていたようですね。
    わたしも今は東京に住んでいますが、宮城産なので先人等の活躍うれしいく思います。

    高橋功さんの著書「ギター音楽への招待」音楽之友社を探してみましたが絶版でしょうか、本屋さんを探しましたが在庫がありませんでした。図書館を探してまた読んでみようと思います。

    大場様、面白い情報をありがとうございました。
    こんど講義があるときはぜひ教えてください。

    1. 暮らしのぎた~様
      コメントありがとう御座います。
      高橋功さん著の「ギター音楽への招待」はアマゾンにありますね。それと私も持っていますが「ギターの巨匠たち」という本もでています(本の裏を見てみますと価格が650円となっていました。現在では貴重な本なので古本という事で価格が上がっていますが)。どうぞ検索してみて下さい。
      ギターを弾いている私の知人で阿部保夫さんの実家に近い方がいるのですが、震災後、残念ですが解体されて今はないそうです。
      機会があったら阿部保夫をクローズアップしてみたいですね。

  2. 大場様、初めまして。私は東京の阿部ギター門下の鈴木と申します。かれこれ半世紀保夫氏の長男恭士氏に師事しています。ホームページは地味ではありますが、昔の弟子が作成し、最近は恭士氏の編曲をアップしております。月の光ドビッシーが新しいです。どうぞご覧ください。また、アントニオ古賀さんも高齢ではありますが健在です。私も仙台出身です。よろしくおねがいいたします。

    1. 鈴木様
      コメントありがとう御座います。
      恭士さんリュート弾かれていますので、大変貴重な存在の方のではと思います。
      日本のギター界での阿部保夫さんの功績は大きいと思いますので、恭二さんからいろいろお父さんの事を聞いてみたい物ですね。
      情報ありがとうございました。いろいろとチェックしてみます。

  3. 私もNHKの番組を見てました。ギターを弾くようになったのはズッと後の事です。
    たしか、全音のギターを監修していませんでしたか?雑誌で広告を見た覚えがあります。
    ゼンオンでサウンドホールの真下に、小さな穴をもう一つ空けたギターを売り出していた頃かなと思いますが、
    違っていましたらお許しください。
    高校時代の同級生がギタリストの毛塚功一さんの兄弟子で、菅ノ又ギター教室で指導を受けていましたが、彼曰く、菅ノ又先生は阿部保夫の先生だったんだよ と言ってました。ホンマかいな聞き流しておりましたが。後年、彼もまた上京してから阿部保夫さんの教室で師事を受けたようです。

    1. シーラ様
      コメントありがとう御座います。
      全音ギターの監修はやっていたのではと思います。。ちょっと記憶が薄らぎましたが、阿部保夫ラベルの貼ってあるギターも見た記憶もありますね。
      毛塚功一さんは阿部保夫さんと同じ石巻市出身なので、あまり詳しくは分からないのですが、多分お二人は縁があるのかもしれませんね。

  4. 阿部保夫でヒットしました。とても嬉しく懐かしく拝見しました。
    石巻市の大先輩、阿部保夫先生の志を継ぐべく私も頑張っております。阿部先生が立ち上げた「日本ギタリスト協会」が今年(2019年)で50周年を迎えます。私は1986に入会し、現在は執行部でコンクールの運営を中心にお手伝いをしています。50周年記念誌を制作するにあたり、半世紀も昔の事をいろいろと調べていますが・・・証言を得ることが難しい状態です。息子の阿部恭士さんにもいろいろとご協力を頂きながらボヤ〜ッとではありますが全貌が見えてきました。
    昔の先輩方は「宮城県はギターのメッカだ」と言っていましたが、今になって「その通りだ」と感じています。
    機会がありましたらまた投稿させて頂きます。

    1. 毛塚功一様
      毛塚様は存じ上げています。石巻の「自分の木」で行われたソロコンサートや、石巻マンドリーノ代表の小杉さんとの演奏も聞きにいきました。
      現代ギターの模範演奏やら解説等でご活躍の様ですね。日本の代表するギタリストと個人的に思います。
      マンドリニストの吉田剛士さんのとのデュオの演奏は両者ピカイチではないかと思い、大好きで聞いています。
      そんな毛塚様からのコメントを頂けるなんて本当にありがとう御座います。
      阿部保夫さんに関しては日本におけるクラシックギター界においては、誇れる方だと思いますので、何かしら後生に残し、引き継がなければならないのではと思います。機会がありましたら、お会いして色々お話したいですね。

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